小光子の心

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zoom RSS 仙人と大仙人・・・・・その2

<<   作成日時 : 2017/07/11 13:17  

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仙人一行の次の目的は、「宍道湖」を望みながらドライブをして、その夜、鳥取県は米子に宿泊し、境港で水揚げされた「海の幸」を頂く算段である。
魚介は南紀で親しんではいるが、やはり、その地域によって、また季節によって、美味しいものが違うからだ。

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小光子としては、珍しく、ユックリと走った。
穏やかな宍道湖の風景が、そうさせるのだ。
突然、右手に続く湖の遥か向こうにみえる山を指して、仙人が「あの山、頂上付近が白っぽい岩でできてるのね!」と、ノタマウ。
車を運転しながら危ないが、小光子は速度をさらに落として、現状の位置関係を頭の中で描きながら、その山を見てみた。
あまり確信がなかったが、「あれは大山ではないかな!。そうなら、千七百メートル以上もある山だから、この時期でも山頂付近なら、雪が残っていてもおかしくない。100m標高が高くなるに従い、気温は約1度下がるというからね。」

画像は無いが、宍道湖の北岸から遥か遠方に臨む大山は、すそ野がとても広いので、山の高さがあまり感じられないのであろう。仙人と言えども、宍道湖の水平線と広いすそ野に幻惑されたようだ。
天気がよくて、幸運であった。

そして幸運はまだ続く。

宍道湖の畔をご機嫌で走行中、イングリッシュガーデンの表示を見つけた。
あまり期待はしていなかった。バラの季節には少し遅いかも知れないが、ものはついでに覗いてみようと下車した。ところが、予想に反して、なかなか仙人好みのガーデンらしい・・・。
バラだけでなく、色々な植物が、できるだけナチュラルに植えられて、手入れも適切だ。
仙人は大喜びで、予期せぬ時間を消費してしまったのである。
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バラ園は県営で入園料は無料であった。なんと、豊かな県であろう。
そこで、仙人は新たに見知った「ゴールデンシャワー」というアメリカの黄色いバラを、近々に、南風館に植えると言っている。

この日は、これで島根県を後にして、鳥取県の水木しげるロードを観光する予定であったが、思わぬガーデンの幸運に会い、車を下車しないで、通るだけ観光にして、境港から米子市内のホテルに入った。

一休みした後、いつものように小光子得意の「夜の街のブラ散歩」が始まる。
美味しいものを探して放浪する、まだ仙人には達しない小光子は、夜の街が好きな不良ジジイなのだ。
いつも、色々な手段で探すのだが、基本は郷土の産物を沢山集めて料理してくれるそうなところを探す。
いままで、そんなに外したことはない。

今回も、入った店はあまりキレイとは言えない店であったが、地元の人達が沢山入っている居酒屋だった。
小光子は、大抵はカウンターにすわる。店主と思しき人と話していると、隣の席のおじさんと若い女子の客が話しかけてきた。この季節の美味しいものを色々と教えてくれるのだ。

まず、この辺りの酒を聞いた。小光子はアルコール度数の高い大吟醸・吟醸酒はあまり好みのものは無い。
決して高価であるから好まないのではなく、客人が気を使って高価な大吟醸をプレゼントしてくれても、ほとんどが少し飲んで、飲むのを止め、料理酒に変えてしまうのだ。
結局、自分はどんな酒が好みなのであろうか?と分析してみた。
「酒は水で決まる」と言う。
それで、自分の好みの酒の水を調べてみると、PHは弱アリカリ性、山からの伏流水を使ったものがいいのかもしれない。いわゆる弱い硬水なのであるが、小光子の地元、京都の伏見の水は弱軟水。
弱硬水は軟水に比べて醸造時間が短いらしい。つまり早く酒になるため、糖度が低く、さっぱりしているようだ。

そんな訳で、店主のから酒の銘柄を聞いて、「隠岐誉」の上撰を注文した。
アタリだった。とても気に入って、京都に帰ってからもネットで購入し、一升瓶を6本消費したところだ。
しかし、隠岐誉が使用している水は、弱硬水かどうかは知らないが・・・・。

隣の席のおじさんは、「この時期は刺身なら「こめ」。焼きなら「トンコロ」が絶品や」と言う。
聞いたことが無い魚であるが、とにかく注文してみた。
イワシのような刺身が出てきた。
食べてみたら、身質は全くイワシと違って、しっかりとした歯ごたえがあり、適度の旨みがある。
「こめ」とは「トビウオ」のことらしい。
磯釣りをする小光子は、狙っていないのに、よく「ボラ」を釣ってしまう。
なぜ、狙わないかというと、体表の粘膜や身そのものも、独特の臭いがして、なかなか落ちないからだ。
その匂いを嫌がらない人も居るらしいが、小光子は極めてキライなのだ。
そして、偶にトビウオを釣って、その顔をみると、これが兄弟かと思うくらい「ボラ」に似ている。
臭いも、ボラ程ではないが、よく似た匂いがするような気がする。
故に、トビウオの場合、天日干しをしてダシにした「アゴ出汁」を珍重するだけで、刺身ではたべたことはなかった。
しかし、新鮮なもの、そして旬の脂の乗ったトビウオは、旨いということが分かった。

「焼き」で出てきた魚は、どう見ても「ニギス」だ。
京都では焼き豆腐と煮て食べる煮魚という考えをもっており、小光子も懐かしくて、食すことがある。
しかし、焼いてある・・・・・?
「これ、ニギス、よね?」と聞いた。
「そう、ニギス、この辺ではトンコロというて、この時期脂が乗っていて絶品やで」
そのとおり、焼きのトンコロは初めてのニギスであった。

それから食はすすみ、酒もすすみ、いろいろ食べていたが、お勧めの「もさえび」がでてきた。
はじめてのエビであるが、北海道の高級エビ「ぶどうえび」にも引けをとらない甘さで、ウ・マ・イ・・・。
見栄えがあまり良くなく、劣化がはやいので、全国区で流通しないらしい。

つまり、郷土の食材は、他県に売るほども量が採れない、見栄えが悪い、鮮度が持たない、等々、様々な理由で、そこへ行かなければ、食べられない美味しいものが沢山ある。ということだ。
四季があり、複雑な海流があり、緑深い山があり、綺麗な水があり、それらに育まれた食材を抱く日本はなんともステキな国だ。

和歌山に長く逗留するようになってから、はじめて知ったことがある。
こちらには周参見の「ケンケンカツオ」というブランドの「のぼりカツオ」がある。確かに、旨い。
しかし、地元民がさらに「モチガツオ」と区別していることを知った。
よく行く寿司屋にたまたま入荷してきたので、食べた時、同じカツオなのにこんなに違うのか!と驚いた。
つまり「モチガツオ」とは近海モノで、地元の漁師が近場で釣ってきたカツオを、4・5時間以内に食べるとき、
その食感と甘味が体験できるということだ。最近では、近海で獲れるカツオが少なくなり、なかなか、「モチガツオ」は少なくなったようだが、和歌山では、気を付けていると、年に何度か口にできるようになった。

食のことになると、話が長くなった。多分、ご機嫌で「隠岐誉」を6合ほど飲んでしまったが、この日は不思議に記憶を失うことなく、ホテルへ戻った。

5月19日(金)
最終日であるが、今回仙人の目的である「足立美術館」へいって京都へ帰還することにしていた。
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国際的にも有名な庭だから、ご存じの人は多いだろうが、実は以前から小光子の好みの庭ではなかった。
仙人にとっては、未経験の庭だったので、覗いてみようと思ったらしいが、やはり評価は私と同様であった。
しかし、近代から現代の絵画のコレクションの多さには、それなりの素晴らしさはあるように思う小光子であったのだが・・・。

いよいよ、全行程を終えたかと思いきや、昨夜、仙人の近くで食事をしていた若いイケメン男子から、郷土の食材を安く沢山販売している店を聞き出していて、場所まで書いてもらっていた。
自分達のお土産にと、クーラーまで用意していたので、そこで魚介類を満載にして、めでたく京都へ着いたのであった。

久々に島根県・鳥取県を訪問した。
海・山・綺麗な水・平地に恵まれた豊かな土地柄。そして古くから鉱物資源に恵まれ産業が興り、それらによる富や精神文化蓄積があるのだろう・・・。過疎化が進んでいると言えども、そこに「豊かな風土」を感じて、小光子は今回の小旅行を終えたのである。
豊かな自然を擁するのは南紀と同じであるが(故に南紀は底抜けにおおらかだが)、そこには自然に加え、多くのいにしえの人々の足跡があったようだ。
                                           仙人と大仙人その2 ・・・・・おわり

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
さすが仙人御一行の旅だけに、青空に恵まれ、景色よし、味よし、人情よし、の3日間、1000キロ走破だなあ。巡りあった地酒は忘れ難いね。

夏野微風
2017/07/14 22:05
ははは、近江商人の「三方よし」のようですね。
この旅行の頃は、気持の良い気候でしたが、今は「夏野微風」が欲しい季節になりました。
多分、独りよがり・独善でしょうが、一人で「美味い」などとほざいていないで、今度まとめ買いした時に、一本送るよ!
小光子
2017/07/15 18:25

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