小光子の心

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zoom RSS 思いがけないモンスター

<<   作成日時 : 2014/10/06 23:01   >>

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空が晴れて、風も無くても、磯釣りは危険な場合がある。
一つに、台風に起因するウネリがあるのだ。

海面からの高さが低い磯では、時折寄せてくるウネリで波をかぶることが多いが、それが一見、解りづらい。

9月22日。
この日こそ、台風は太平洋の彼方にあり、海の様子をみると、余裕でホームで釣りが出来るだろうと、小光子は浜を歩き、近くまで行ったのである。しかし近目に釣り座をみると、時折やってくるウネリが磯を洗っている・・。
「これは、ヤバイかな・・・?」と荷物を置いて、暫く観察することにした。

満潮までは2時間半だ。この時点で、波が時折、釣り座を超えているとなると、この日のホームは危険だ。
多分若い頃なら、思案した場合の判断結果は、決行であったが、歳なのか、残念であるが引き返すことにした。

また、長い距離を歩いて車に戻った小光子。

「今日はできる」とエサも溶かしてある。
「ム・・・・・?天気も良いことだし、このまま釣りを諦めるのも癪に障る」。この辺が小光子故なのかも知れない。
この日は、久々に気合が入っていた・・・・。

あのウネリを避けられるところがある・・・。チヌとコロダイ、そして、運が良ければタマミが釣れる場所だ。しかし、河口なので蚊が多く、釣果もバラツキが大きい。もう5年は行っていない場所であるが、この日、釣りができることは間違いないので、行ってみることにした。

小光子の場合、この場所で良型のグレは期待していない。良型のチヌは生息しているのだが、そのチヌを釣るために特化した仕掛けにして、大型の他の魚を逃したくはくないのだ。
やはり、小光子の狙いは何だかわからくても、夕暮れから夜にやってくる荒っぽいヤツだ。

釣り始めは16時であったので、タックルはアテンダーU2号、5号道糸に4号ハリスである。

4時半ごろであったか、ウキが10cm程シモって、止まっている。根がかりする位置ではない。
軽く合わせてみた。何かがかかっている。
小光子はラインが多少ふけていたこともあり、大きく煽ってリールを巻いた。
ドラグが少し弱かったのか、「ズルズル」と糸が出てゆく。
ここも2ヒロ程の浅場である。無闇に糸を出すことは禁物なのだ。
小光子は右手でスプールを掴み、溜め、そしてドラグを締めた。
竿を戻すと同時にリールを巻いた。さらに、グイッと竿を立てようとしたとき、「スッ」と軽くなったのだ。
何者か解らないが、タックルを回収したら、針は付いていた。ラインブレイクではないのである。

残念であったが、ここで俄然やる気が出てきた小光子。手袋を付けて、手首や首筋に防蚊剤を塗り、夜釣りに備えることにした。

その後、サラシができて潮がいい具合に出始めた場所があったので、そこを攻めると、小型のグレやチヌが数匹とコロダイ、クエ子、が釣れて、陽は翳っていった。

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ウキが見づらくなったので、その仕掛けのままケミホタルを付けて釣っていた。
夕まずめは小さなケミホタルを付けても、ウキは見づらい・・・・。

しかし「ウキは無い!」と判断した小光子は、勢いよくアテンダーを煽った。
「ガツン!」と強い手応えだ。そして、両手で溜めた。
先程、ドラグを締めたはずなのに、スプールはズルズルと逆回転して、ヤツは右の方へ走る。小光子は素早く巻いて竿を煽ろうとしたが、奴は強い力で沖に出た。「シメタ・・・」と一瞬余裕ができた小光子は落ち着いて竿を煽った。たまらず奴は左の根の方に行こうとする。アテンダーUは2号と言えど柔らかい竿なので、この動きをされると危険なのだ。ここで根に擦られては一巻の終わりである。
小光子は一か八かの勝負にでる。ラインブレイクを厭わず、強引に締め上げた。

薄暗い空であったが、浮いてきた魚は、デカイことが判った!

めでたくタモに収まった魚は、一瞬60オーバーのグレか?と心が躍ったのであるが、犯人はコヤツであった。
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磯に上げた時にメジャーを当てると63cmあった。歴代2位タイのイズスミだったのである。
運がよかった。針は浅く掛かり、チモトが口の外へ出ていたので、4号ハリスでも切れなかったのである。
小光子は60オーバーのグレを釣ったことは無いのだが、このイズスミと比べて、どちらが強いのであろうか、興味深いところである。
なんとか死ぬまでに60オーバーの尾長グレを釣ってみたいものだ。

こうなると、小光子の夢は膨らむばかりだ。
この辺りに住んでいるといわれる大型のタマミ(フエフキダイ)へと・・・・・・・?

この時点で、このタックルを終了した。
更に強いレマーレY、6号ハリスに仕掛けをチェンジして、暗闇の中で小光子は奴を待った。
オジサンが釣れたりした後、飛行機が行った後だったので、時間は19時少し前のことであった。

ナイトモンスターが尾を引くように沖にシモっていった。

「ヨオーシッ、来たぞ」と心で叫び、小光子はレマーレーを立てた。
「ドスン!」と重たく強い手応えである。
「なんの負けるか!」と小光子は竿を両手で持って溜めたが、シマノBBXONAGA6000番のスプールが、まるで壊れているかのように、ズズズズズルー・・、と出て行くのである。
小光子は右手を竿の先の方に移動して、8号ラインとともに強く握って耐えた。
そして、少し大人しくなった瞬間に素早くドラグをイッパイに締めたが、さほども締まらない。
奴は右に行ったり、左に行ったり、又は沖へと強引に逃げたりして、ナカナカ浮いてこない。
こちらも、こうなったらスプールが滑らないように手で止め乍ら持久戦の構えでやり取りした。
そして、その時はどれくらいの時間が経過したのかわからなかったが、奴はやっと左手前に浮いてきた。
しかし、魚体が何か?と言うことは暗くて確認できない。兎に角大きいのは確かである。

奴はようやく観念しているようである。
小光子はタモを出し、掬いにかかった。しかし、何度、タモ入れを試みても、入らないのである。
小光子のタモ径は45cm。これで72cmのマダイでも、難無く掬っている。
加齢の為に暗がりでの遠近感が極度に悪くなっていることは自覚しているが、これほど悪いのかと思い、もっと近寄って救うことにした。こんなにタモ入れを失敗しても、バレないでいてくれる。運がいい。
小光子はギリギリまで前に出て、タモを短く持って救おうとした。
しかし、何度やっても救えないのである。
奴もグッタリしているのか、もう大きくは暴れなくなっていたが、流石に小光子も疲れてきた。

一旦、元の位置に戻り、さてどうしようか?と考えた。

左向日に釣り人が居るのはわかっていた。仕方がない。「彼を呼んで助けてもらおう」と大声で叫んでみた。
しかし無情にも、小光子の大声は波に打ち消されて、届かないのである。

この時点でも、まだ海中にいるモンスターは何者かは解らないのである。

しょうがない。兎に角、何者であるかだけでも確かめたい。
辺りを見渡して、明るい間の磯を思い出したら、かなり左に移動すれば、磯際まで魚を誘導して、低い位置に降り、近寄って魚を観ることはできる。
奴は、既に弱っているのか、小光子は足元に注意しながらも容易にその位置に移動できた。
そして、ラインを持って寄せてみようとした。大きく暴れたら、ラインを離せばよいと思っていた。

ここでやっと正体が判明したのである。
眼前3m位に寄ってきた奴は、「エイ」だったのである。

小光子は見た瞬間に、ドッと疲れが出た。
過去に底物の釣りで何度かエイを釣り上げたことがあるが、上物でこんなでかいエイが釣れてきたことはない。

成る程、何度タモで掬っても入るわけがない。
シッポを除いても1mもあるエイだったのだ・・・・。

正体はわかった。
小光子はハリスを掴んで、ハリスを切った・・・。6号ハリスは限界だったのか、いとも簡単に切れて、奴は去って行った・・・・・・・。

どっと疲れが出て、磯に座り込んだ小光子が時間をみた時、19時半を過ぎていた。
飛行機が上空を通って間もなくのことであったので、30分以上も戦っていたことになる。

秋風が吹く、心地よい夜である筈なのに、小光子はまだまだ冷めやらない汗を拭きながら、ここで納竿することにしたのである。

この夜は、クエ子とオジサンの美味しい鍋で、面白かった秋の夜釣りを回想したおめでたい小光子であった。

                                       「イズスミの行方」へと続く

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
♪こんにちは。
相変わらず ご無沙汰してます。TAテニスも・・・。
おお、思いがけず モンスターが釣れた?
63cm 歴代2位タイのイズスミ オメデトウ・ナイス!。
EGA
2014/10/10 12:16
Egaさん、こんにちは!
気が向けばまたTAにも来てください。忘れられますよ!
私にとっては、釣り味がいいので楽しいのですが、釣りビト間では、ひどいあだ名をつけられて、好まれません。
しかし、このサイズのものを釣り上げる釣りビトはそんなに多くないと思います。
小光子
2014/10/10 14:58
おっ、大物?!
オメデトウ!NICE!!
夕闇の波打ち際に佇みて
釣竿仕舞えば秋風ぞ吹く…。
summer breeze
2014/10/11 08:45
summer breezeさん、この長ったらしい小光子日記にお付き合いくださり恐悦至極に存じます(笑)
まさに「夕闇の・・・・・」でしたよ!
この一言を書くだけで良かったのかも知れません。
小光子
2014/10/11 12:14
凄い!!良く獲れましたね!なかなか獲れるサイズじゃありませんね。私は、日振で59cmが最高です。
63cmで歴代2位ですか…恐るべし!!
このお魚、凄い引きしますからね!
kouji
2014/10/12 20:47
koujiさん、貴方からしたら、野蛮な釣りで、バカやってるでしょ?
こんな魚を釣ってもなんの自慢にもならないのですが、フカセのような原始的な釣りで、より大きな魚を釣るのにワクワクする小光子なんです。
いままで釣り上げた60〜63のこの魚は、確かにスゴイ引きでした。しかし、最長寸の68cmは強かったんですが、それ程でもなく3号ハリスなんですよね。老衰してたんでしょうか・・・・?個体差ってありますよね。
小光子
2014/10/13 17:53

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