いやいや寒さに怖気ついているのではありませんぞ! 行こうと思えば風が吹き、行こうと思えば雨が降り、行こうと思えば人か来る。 小光子の釣りには、天災も人災もなぜか多い。 寒ぐれのいい時期に、2月も3月も一度切りの釣行だ。 そのうちに桜の咲く頃になって、小光子的には磯の桜マダイの季節になってしまった。 荒れる日が続いているが4月2日(月)この日の天気は良好。 孫に移された風邪(人災)が気になるが、3日はまたお天気が崩れるので、テニスの練習をサボって和歌山は大引きに走った。 ここは特にこの時期、磯マダイ釣りで賑わう場所だ。 夜明け前に磯上げした後、一息いれて、8時半頃、客に弁当を配るために舟を出す。 小光子の場合、朝一なら、京都からだと前日は殆ど睡眠ができない。 それに、いい磯にあがる過当競争には入り込みたくない。 長時間の釣りは疲れるということもある。 そのような理由で、いつも8時半の弁当船に1人で乗せてもらい、どこか、たまたま空いている場所に下してもらうという「ズボラ釣り」が最近の傾向だ。 と言うことで、流石に平日といえどこの日は客が多い。 マダイの確率の多い磯では、とても竿を出す隙間はない。 仕方なく、小光子は歩いて移動できる大きい磯に降ろしてもらうことにした。 ここでも、南向きの釣り座には、びっしりと先行者が入っている。 前のハナレという小さな磯にも、4人がひしめきあっている。 仕方なく、小光子は船つきの横の底物場で駆け上がりを狙うか、潮が沖へ走れば大マダイをと、入ってみた。 しかし、どうやってもヒドイ当て潮で釣りにならない。 仕方なく、ハナレとの間の浅い水道で、潮が変わるのを待つことにした。 つまらないので、釣りを止めてどこか入るところがないか、人の釣りを見物しに行くが、どうにも入れるところを見つけることができない。 9時過ぎから釣り始めて、この水道で、一匹だけ足裏サイズの尾長を釣ったが、潮が変わらず12時を迎えた。 このままだと、今日は最終までこの潮かもと、焦りが出て、大移動を行うことにした。 高いところから、足場のいいところを回り込んで下におりなければならないが、何とかやれそうなところが、白崎の半島が見える地方向きにある。 足場は狭くバッカンをおくところもギリギリのところだ。 また、前はゴツゴツとしたハエ根が出ていて、オオグレは掛けても無理。40cmの三番叟でもフカセでは採ることはできないであろう。 しかし、チヌやマダイなら何とかなる。まあ、今日はここしかないであろうと仕掛けをセットし直した。 竿1.75号、道糸3号、ハリス2.5号。いつも慾深く、最大想定はマダイ70cmにあわせている。先ほどは3.5号だった。 時をおかずに、緑色の「黒魂Switch」というウキが小気味良くしもった。あわせた。 小さいが良く引く。おいしそうなメバルだった。この磯でメバルを釣ったのは初めてだ。 また直ぐ、ウキがしもった。今度は先程よりも強いが、このアルマ1.75号も強い竿。 なんなくコントロールして取り込んだ。小さい目のコブダイだった。 たぶん、あまり人が入らないからであろういろんな魚が釣れる。 そしてベラときて、20〜25cmレベルの尾長やクチブトが5匹程、賑やかせてくれたが、この仕掛けに見合うものはやってこない。グレも煮付けサイズ、数も家で待っている家族分は釣れたし、ここは一発、マダイをと棚を6ヒロと深くして、沖を攻める。 しばらくやったが、どうも風と潮の方向が悪く、ボイルオキアミの撒き餌が想像上の流れ方にならない。 諦めて、サラシ始めたハエ根の先ならマキエが流せると思い、打ち込みの場所を変更した。 ウキ下は4ヒロに変更。 しかし、グレならハエ根に潜られ40オーバーでも取れないかと思われる場所だ。 時間は2時半、4時には迎えの船が来る。 マキエを打って流し始めて、15分、なんの変化もない。 そして突然緑色のウキが白いサラシの中に消えた。 「ヨーッシ」と竿を立てた。 「ギイ〜ン」と糸鳴りがする。久々の感触だ。しかしハエ根の向こうでのやり取り、無理はできない。運よくグレでなく、最初の想定どおりのマダイなら取れる。 立場所は小さな岩に立っているので、自分は移動はできない。 小光子は咄嗟に賭けにでた。何とか沖に走ってもらいたく、糸を出したのだ。 するとヤツは、開放されたと思ったか、早いスピードで右前方沖にでた。 「シメタ!」 取り込みは左の岩の間からしかできないが、こうなれば焦ることはない。 ゆっくりとヤツが沖で弱るのを待つだけだ。 何度も「ギュイ〜ン、ギュイ〜ン」と糸が鳴る。 しかしよく引くやつだ。そしてマダイよりも早い・・・・?マダイではない! 小光子は糸を出したり、巻いたりを繰り返し、獲物がナンだろうと期待に胸をとどろかせ、慎重にやり取りをした。 そして、少し弱ってきたかと、強引に巻き始めると、急に軽くなり、ヤツは水面から飛び跳ねた! 「なんだと?」 「エラを洗っている・・・・・・」 なんと、ヒラスズキである。フカセ釣りでヒラスズキはめずらしいのだが、小光子は過去に2度釣っている。しかし、コヤツは記録更新だ。 「バレてくれるなよ!」とラインを巻くが、まだまだヤツは降参していない。 もう少し弱らせよう。 そうこうしている間に、違う渡船屋の舟が迎え客のためにやってきて、小光子のやり取りを速度を落として観ている。 「もう、緊張するじゃないの。行って行って!」といいたいところだが、当然声は届こう筈はない。 それからも2度ほど「エラ洗い」を繰り返し、しばらくして力が弱ってきたので、タモを探したが、ちょっと岩を跨いで下がらねばならないところにタモが置いてある。 竿を左手一本で持ってタモを取りにいった。 ここでエラ洗いでもされて暴れられたら、ハエ根でバラしたかも? しかし、ヤツは既にグロッキーだった。45cmの浅いタモでは入りにくかったが、タモ入れをした瞬間に、ホッとして、足元に置いてあったマキエのバッカンを磯際に落としてしまった。魚をそのままに磯に上げ、急いでバッカンは救済したが、巻き餌は海中のお魚さんにご奉仕することになったのである。 時間をみると、3時15分だ、あと迎えまでは45分あるが、マキエも無くなったことだし、これで「止めろ」ということだ。 小光子は「お方付け」をし、遅い昼食用のパンをかじって船を待つことにしたのである。 赤ん坊は食べ物ではありませんぞ。そして、このお魚、「荒巻鮭」でもありませんぞ! お陰で風邪は酷くなりました・・・・・・・ |
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内 容 | ニックネーム/日時 |
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やりましたね!!!!! |
シュンメ 2012/04/03 19:42 |
それにしても凄いですね!ホントに鮭のように見えます。ヒラスズキのナナマルですね!素晴らしい魚体です。 |
kouji 2012/04/03 21:12 |
シュンメさん、コヤツ(ヒラスズキ)を食べに来てもらってもよかったのですが、開始時間が遅くなりましてね! |
小光子 2012/04/04 19:20 |
koijiさん、ヒラスズキは3匹目でしたが、64cmを超して、これは、磯では70cmでした。 |
小光子 2012/04/04 19:26 |
ヤッター モンスター? おめでとー! |
EGA 2012/04/05 19:03 |
Egaさんにも、この魚、食べて欲しかったのですが、なんせ万難を排しての釣行、帰って料理するのが精一杯、ヘトヘトでして・・・。 |
小光子 2012/04/05 21:47 |
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